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その転職に未来はあるか

面接に来た方に、当然の質問ですが「転職したい理由は?」と問います。その問いに対しては、やむを得ない事情を除き、新たなチャレンジや、新しいことを学びたいと言った当然ながらの前向きな理由が大半です。ですがその後、短期間での退社となるケースが多く、この業界の常といった風潮さえあります。短期間の転職を繰り返し、それをキャリアと勘違いすることは、一般社会において評価される対象ではないことを忘れてはいけませんし、キャリアアップのための転職でも、会社は学校ではありませんから、世の中そう簡単に学ばせてくれる会社ばかりではないのです。そして、その方々に共通して言えること、それはなぜ転職を考える状況におかれているのか…という自分を客観視した自己分析ができていないことに思えてなりません。その時々において、会社から要求されていることを正確に理解できていたのか、自分のするべき事を精一杯やれていたのか、そう自分に問いただすことが出来ているでしょうか。

もう一方で、それが出来ている志高い方でも、転職を考えざるを得ない状況になることもよく見受けます。それは、会社の経営状況の悪化、会社の方針の急転換、当初提示されていた条件が変わるなど、聞くに堪えないものまであります。

現在の飲食店運営会社には、向上心を持って取り組んでいても、魅力的に感じられる部分を打ち消して有り余るほどのマイナスな要素があるなど、会社情報では事実をかなり粉飾し、そういうことを求人や面接の際にオープンにする会社はないのが現実です。そのような企業としての姿勢、それに対し正常な判断をすることができない、企業、働く側、双方に問題があるのは明確。

働く側の甘さゆえであることは否めないのですが、いま、飲食業従事者の社会的信頼度を向上させるためには、選ぶ権利を持つ働く側、経営側、双方が襟を正す時なのではないだろうかと思うのです。

そのために私が今取り組んでいることは、社員に対してウソがない状態が造りだせる経営をすること、これにつきます。社員にウソがない、社員も会社も幸せな経営をするというのは、ある意味、キレイゴトであるとも言えますが社員がそれを理解し協力をしてくれている限り、キレイゴトを社長に言わせてやろうと思ってくれ、信頼関係が築けている限り、幸せという現実となるのです。ただ、キレイゴトを維持するためには、現実としてそれ相当の努力や苦労がともないます。

高給を不要として週40時間で働くのか、経営者感覚で労働し、それに見合う知識、経験、対価を得るのか。2つの働き方、それらを選ぶ権利は働く側である皆さんにあることを忘れないでください。

若い時の苦労は買ってでもしろと昔から言います。私も若い時はその真意が分かりませんでしたが今になり、実感しています。若い時はがむしゃらに目の前にある仕事を日々行ってください。努力していれば成長した自分に出会えます、将来が見えてきます。20代は限界まで働く、それが30代でつぼみとなり、40代で開花する。5年後、10年後、自分がどうありたいか。

がむしゃらに頑張るフィールド(会社)の選択さえ間違えなければ、未来の可能性を広げる権利は正しい努力の基に誰にでも平等なのです。
代表取締役
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